針灸とは?

針灸は身体に緊急的刺激を与えることで起こる生体の反応を期待する治療方法です。


針は直接的な機械的刺激、灸は温熱刺激を与えることが出来ます。

生体の反応として筋肉の弛緩、神経絞扼の解放、血行の改善などがなされて冷えや痛みの軽減につながります。

針は、その形状特性から微小範囲に対してより深部へのアプローチが可能となります。
灸は、熱による組織変性を起こすことで血液成分そのものも改善することが出来ます。
(例えばヒートショックプロテインの生成や白血球増加など)
これらは他に例を見ない特長とも言えます。

継続的に針灸治療を行うことは自律神経系、免疫系、内分泌系といったシステムの活性化を促し、健全なホメオスタシス(内部環境の安定性)の維持につながります。

針を刺すとどうなる?

瞬間、チクっとしたり、感じないこともありますが身体はすぐ反応します。
(凝ってる筋肉ではジワーっと響く感覚もあります)

まず、異物侵入による生体防御反応として免疫系の細胞が血中に遊走されます。
組織の損傷も起こるため、微細な炎症を生じます。
炎症は血管を拡張させるので血行を盛んにします。
血流が改善すると新鮮な血液の供給と共に疼痛物質の排除がなされ、筋肉痛が緩和されたりします。

また、同時に脊髄や脳を介して自律神経の反射も起こります。
刺激部位に応じて離れた箇所の筋肉や内臓の血流を増やしたり、機能の改善をもたらしたりしてくれます。

さらに、刺激によってはモルヒネ様物質も放出されるなど、痛みそのものを遮断する機構も働いたりします。

灸をすえるとどうなる?

お灸の原材料は艾(モグサ)、ヨモギから作られます。
これを皮膚上で燃やしてわざと小さな火傷を作ります。
小さな炎症が生じますがこの修復のために身体は動き出します。

まず刺激による皮膚神経末端の反応として血管の拡張が起こり、血流が増大します。
同時に炎症に対する生体防御機構が免疫系作用として働き、血中の白血球を増やしたり、ヒートショックプロテイン(HSP)*などの産生がなされます。
刺激そのものは中枢である脊髄や脳を介して自律神経系や内分泌系にも伝達され、各臓器の働きも調整されることになります。
更にこれら免疫系、神経系、内分泌系が相互に働きあってホメオスタシスの安定につなげるものと想定できます。

針と共通する原理もありますが、針に比べて深部への刺激は不得意なものの、特に冷えの解消や免疫系へのアプローチ、体質の改善には力を発揮します。

*ヒートショックプロテイン(HSP):
傷んだ細胞を修復する働きを持つタンパク質。免疫細胞の働きを強化したり、乳酸の発生を遅らせるなど、近年注目されています。シワ抑制効果や抗がん作用も確認され、現在進行形で研究もなされているようです。

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